私が「備え」を大事と考える理由

私が認知症対策として、又、超高齢化社会に対して「備え」が大事だと考える理由について書きたいと思います。

まずはこちらの「イギリス・アルツハイマー協会啓発ビデオ」を観てみて下さい。

How does a person with dementia see the world? (youtube.com)

どう感じられましたか?
私は「このような状態で1人暮らしは危険すぎる」と感じました。

・バスから降りたい場所で降りることができるか不安
・銀行で自力でお金の引き出しができない
・買いたいものを自力で買うことができない

イギリスでは認知症の方でも一人暮らしをできるような社会を目指しているようです。
この動画は決して「認知症の方の1人暮らしは危険」ということを伝えたいわけではなくて
「社会がこのような認知症の方に対して理解をして接しましょう。」ということであるのは言うまでもありません。

そして今の日本も認知症の方が共生できる社会を目指しています。
2023年の6月14日に認知症基本法が成立しました。
認知症の基本理念は次のとおりです。

(基本理念)
・常に認知症の人の立場に立ち、認知症の人やその家族の意向を尊重すること
・地域での生活・共生に向け、認知症に対する国民の理解を深めること
・認知症の人の意思決定の支援が適切に行われるとともに、保健医療サービス・福祉サービスが切れ目なく提供されること
・家族に対する支援を行うこと
・認知症・認知機能障害の予防、診断、治療、リハビリテーション、介護に関する研究開発を推進し、活用すること
・教育、地域づくり、雇用、保健、医療、福祉など関連する分野で総合的に取り組むこと

認知症を患った方も地域での生活・共生を目指すわけです。

しかし、地域で生活することは希望や覚悟だけではできないのではないかと私は考えています。
動画のような判断能力に不安がある方は地域で生活していると悪い人に騙されてお金を取られるかもしれません。火を消し忘れて家で火事をおこしてしまったりと危険な目にあうかもしれません。銀行口座が凍結してお金を引き出せなくなるかもしれません。
そのようなリスクに対処するためにも私は法律をつかって前もって「備え」をすることが大事ではないかと思います。

ご高齢者で認知症になるのは5人に1人と言われています。誰もが認知症になるわけでもありません。おこるかもしれない将来の病気を心配して医療保険に入るように、各々の事情に合わせた法律上の「備え」が必要ではないかと私は考えています。

かむろ坂行政書士事務所ではそのような法律上の「備え」についてのご相談をうけたまわっています。お気軽にお問合せ下さい。