時空を超えて

時空を超えて
時空を超えてー木々高太郎の雑記ー㊴風土記(一)

◆和銅6年、奈良時代である。元明天皇は畿内七道に勅した「布告」を出した。大和朝廷としては、全国の情勢を具体的に掴んでいなかったのである。ある国ではその土地の有力者を国の造に任命し、又ある国へは、大和朝廷から、国の司(つか […]

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時空を超えてー木々高太郎の雑記ー㊳袂から春は出たり松葉銭

◆とし立ちかえり、それは新しい年を迎え、遠山にはかすみがたなびき、谷川の水もぬるむ穏やかな春景色と言いたい処であるが、四方八方、白一色の銀世界の雪国では、春を迎えて肌を刺す様な寒気、そして好文木(梅の花)もなく、歌を詠む […]

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時空を超えてー木々高太郎の雑記ー㊲"あぁ師走"人も鳥もどこへ行く

◆”何にこの師走の市に行くからす”昔、新町ばし東詰北入る所に「ふじ長」の店があった。北隣が加藤メガネ店で、その隣が桧屋の木庄であった。御主人は、細い小柄な頭の毛の薄い人である。市の日は、番頭さん達は市電の早朝割引きの往復 […]

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時空を超えてー木々高太郎の雑記ー㊱武蔵鐙

◆秀吉の小田原攻めの陣中、利休は夜遅く、部屋で独り、竹の花入に手を入れていた。長さ一尺、太さ三寸程、二つ節のほん手頃なものである。然し利休の思いは先日、秀吉の手で惨殺された愛弟子・山上宗二瓢庵の事にいってしまう。 ◆宗二 […]

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時空を超えてー木々高太郎の雑記ー㉟桃源郷を尋ねて

◆これは160年程前の話である。越後湯沢の奥秋山部落はどうにもならない山の中である。当然伝承として、住んでいる人は平家の落人で、鎮守府将軍平維茂の六代目位の人が鎌倉幕府に追われて逃げ込んだ。人の立ち入れない処である。だか […]

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