「無縁社会」をどう生きる?

「無縁社会」という言葉を知っていますか?

2023年8月1日の毎日新聞の夕刊の記事に目が止まりました。
特集ワイド:無縁社会の処方箋 友人や地域、「共助」の絆を 「没イチ」著者、小谷みどりさんに聞く | 毎日新聞 (mainichi.jp)

「没イチ」という言葉を世に広めたシニア生活文化研究所代表理事の小谷みどりさん(54)へのインタビュー記事です。

小谷さんは42歳の時に夫が急死したそうです。研究者である小谷さんは夫の死を無駄にしないという思いから「配偶者と死別した人は、その後、1人でどう生きていくか」を研究テーマの中心にするようになったそうです。そして小谷さんが死生学を教える、50歳以上を対象とした立教セカンドステージ大学の受講生と「没イチ会」を設立したようです。約40人の会員が定期的に飲み会を開き、その趣旨は「亡くなった配偶者の分も2倍人生を楽しむ会」だそうです。

現在、日本では単身世帯が増えているみたいです。全世帯の3分の1は1人暮らしのようです。また、単身とは限りませんが、高齢者世帯も全世帯の3分の1に及ぶそうです。

確かに、これだけ平均寿命が伸びると結婚して、子供を授かり子供が独立した後、どれだけの期間夫婦で暮らすかどうかは分かりません。配偶者が亡くなりそこから長い老後を1人で暮らすことになる可能性は十分にあり得ます。

そもそも結婚しない未婚、非婚の人も増えていますから単身世帯は増える一方に感じます。

1人暮らしの高齢男性で毎日会話をするという人は49.5%。つまり半数を超える人が、一日誰とも話さないようです。高齢女性は61.1%。高齢男性の7人に1人は会話の頻度が2週間に1回以下しかないみたいです。

小谷さんは仰っています。
「無縁遺骨や無縁墓も問題ですが、一番の問題点は生きながらにして無縁化しているような人がたくさんいることです。ほぼ2週間誰ともしゃべらない人がこんなにいるなんて、ある意味、社会的には死んでしまっているような状況ではないでしょうか?」

人は生まれた時は多くの人に祝福されるのに老後は孤独を噛み締めながら死んでいくなんてなんだかなぁと私は思います。
記事にもありますように私達日本人は血縁にこだわり過ぎなのかもしれません。

小谷さんは
「元気なうちに横のつながり、友人関係を作っておくことが大事。」
と仰っており、地域のゴミ拾いボランティアに参加したり消防団に所属しているそうです。

老人ホームを嫌がるご老人は多いですが、血縁ではなくそのようなところで安全な生活をして新しく人との縁を得るのも1つの生き方だと私は考えます。

そして私も思うのですが、「誰にも迷惑をかけずに死ぬ」ことは難しいかと思います。
突然亡くなる方もいますが、徐々に体が弱り人の介助が必要になるのは当たり前かと思います。それは赤ちゃんが産まれて最低5年くらいは人の助けがないと全く生きていけないように。

私はそうした不自由さを元気なうちに見越してある程度、準備することがこの「無縁社会」を生きる上で大事ではないかと考えています。

お1人暮らしの方などで現在や将来に対して不安のある方はかむろ坂行政書士事務所にご相談下さい。
不安に寄り添い、解決策をご一緒に考えたいと思います。
あなたは決して一人ではないのです。