デジタル資産の管理
最近は通帳がないネットバンキング口座、紙ではないインターネット上での契約した上での資産などが多くあります。そうしたいわゆる「デジタル資産」についての管理方法について纏めたいと思います。
デジタル資産はご本人が亡くなった時もそうですが、ご本人が生きている間も何と契約しているかを把握するために管理することが大切かと思います。
2023年、8/31の日本経済新聞の朝刊にあった記事を参考にしながらデジタル資産の管理について纏めたいと思います。
デジタル遺産「紙に残す」が大原則 IDやパスワード - 日本経済新聞 (nikkei.com)
サービスの名称やユーザーID、パスワードなどを残すべき例として次のものがありました。
①パソコンやスマートフォンへのログイン
②インターネット銀行やネット証券で管理している資産
③有料定額で利用しているアプリやサービス
④チャージして使っている電子マネーやコード決済
⑤日常的にためいているポイントやマイル
⑥SNSやブログ
それぞれの対処方法です。
①ログインパスワード(暗証番号)を紙に書いておく。
ご本人が亡くなった時パソコンやスマホが開けると、ダウンロードされているアプリやメールでの取引内容がわかり、調べるきっかけがつかめる。
②資産全体のリストをつくってチェックすることがおすすめ。金融機関名、支店名、名義人口座番号、ユーザーID、パスワードを紙に書いておく。
また、家族に内緒でFXや暗号資産(仮想通貨)の取引をしていたら何か残しておかないと、もし亡くなった場合に家族は探しようがない。亡くなったあとに資産の全体額が把握できないと遺産分割協議が進まず、手続きが遅れて追加で税金を払う事態になる場合もある。
③いわゆるサブスク契約。有料のアプリやサービスを整理してIDやパスワードを紙に書き出す。
毎月費用が発生するもののほかに、年間契約のものも要チェック。
動画や音楽の視聴、新聞や雑誌、マンガのネット購買、利用料を払って使うアプリなどのサービスは契約していることを知らないと解約できずに継続的に費用が請求されてしまう場合もある。
定期的に送ってもらっている化粧品や水なども書き出しておかないとご本人が亡くなった時にどこに問い合わせしたらいいか分からなくて手間をとる可能性がある。
④クレジットカードにひもづけて使うコード決済は本人が亡くなればつかうことはなくなるが、あらかじめチャージして使う電子マネーやコード決済はその存在を書いておかないと本人しかわからない。チャージされた金額は本人が亡くなったあとは権利が消滅することが多いが、遺族へ払い戻す場合もある。
⑤ポイントについては相続の対象外になる場合が多いが、JALとANAのマイルは相続することができる。会員番号とパスワードを書き出しておいた方がよい。
⑥ユーザーIDやパスワードを残しておかないと手続きができない。自分が亡くなった後、生きた証としてブログやSNSを残すのか、アカウントを抹消するのかを考えておく必要がある。フェイスブックはあらかじめ「追悼アカウント管理人」を指定でき、アカウントを抹消するかどうかの意思表示もしておける。
一度書き出して整理したら使っていないサービスを解約できたりしてスッキリするかもしれません。
これら書きだしたものを他人にのぞき見されたくないのであれば、封筒にいれてのり付けしておくのも一案とあります。また、エンディングノートにも最近このようなデジタル資産の情報を書き込むものが増えてきています。
定期的に見直して変更、追加、削除することをお勧めします。