時空を超えて

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時空を超えてー春男の雑記ー118 数奇は一代新着!!

◆古美術商「甍堂」の主人青井さんは、惚れ込んだ品物を手に入れ、つくづく眺めて居ると感動のあまり泣き出すのである涙を流し鼻水を啜ることもあるのだろう。十歳の娘さんは、お父さんに市に行っても物を買ってこない様に言う。今一つ青 […]

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時空を超えてー春男の雑記ー117 三年寝太郎

◆こう暖かくなると我が家でも炬燵とは左様ならをした。又寒くなる十一月頃まで、しばしのお別れである。寒い冬の一日がすぎて、夕食に湯豆腐で一杯、熱燗にしてやりだすと、一合では寂しいので、もう少し呑んで二階へ上がる。取り敢えず […]

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時空を超えてー春男の雑記ー116 落花深き処 南朝をとく

◆元弘三年と言えば今から六百七十年前である。その三月、後醍醐天皇は二ヶ月後に起こる元弘の乱を予知する由も無く、女院や百官を率いて当時絶大な勢力を誇っていた西園寺氏の邸へ花見にと出かける。西園寺邸では三日にわたって饗宴が広 […]

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時空を超えてー春男の雑記ー115 デフレ下の壺中の天

◆四ツ橋の南北の信号は長い。幹線だから仕方がないのだろう。信号を待っている間、青空を見上げ、あたりを見廻していると不動産屋の最新賃貸情報の広告が目に入ったつまり昔であれば「二階貸します」というやつで大体ワンルームマンショ […]

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時空を超えてー春男の雑記ー114 平家物語の人達

◆昨年松竹座で玉三郎の「壇浦兜軍記阿古屋の琴責」をやっていた。玉三郎はこの芝居で琴、三味線、胡弓を弾くのだが、それは稽古さえすれば出来るのだが、ままにならない一番心配なのはポイと出された夫々​の楽器の調弦が狂わないかと言 […]

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