身元保証人は本当に必要?

「おひとり様には身元保証人が必要」

ということを宣伝文句にしている高齢者等終身サポート事業者が多くあります。果たして「身元保証」は本当に必要なのでしょうか?

「身元保証」には多くの意味合いがあり、その定義付けはされていません。

このブログでの身元保証は病院へ入院や施設へ入所する際に求められる「身元保証人」や「身元引受人」とすると定義します。

私はこの問題は国のスタンスと病院や施設の立場、両面からみないといけないと考えています。

【国のスタンス】

身元保証等高齢者サポート事業に関する消費者被害についての調査報告

より抜粋
 

こちらの中にもありますが、病院に関しては医師法、施設についても厚生労働省の通知により「身元保証等がいないこと」はサービスの提供を拒む正当な自由にはならないとあります。

つまり、本来は身元保証人がいなくても病院や施設には入所できるはずです。
実際に救急車で運ばれた人が「身元保証人がいないから。」と受け入れを拒否された話は聞いたことがないでしょう。

【病院・施設側の事情】

国から「身元保証人がいなくても受け入れなさい。」と言われても病院や施設が素直にその要求を聞けない事情があります。

病院や施設が身元保証人等に求める主な役割です。

・ご本人が具合が悪くなった時の病院や施設の支払いはどうなるのか?
・お亡くなりになった時のご遺体はどうするのか?

こうしたことを誰かがしてくれないと負担が病院や施設側にかかってきます。ですので、一部の病院や施設では身元保証人がいないことを理由に断っているようです。

【私が考える対処方法】

両者の考え方を総合しますと「身元保証人」でなくともご本人以外に支払いと身上をサポートする第三者がいればいいということではないでしょうか?

「任意後見人は「身元保証人」にはなれません。」とうたう業者もあります。だから身元保証会社と契約しましょうと。利益相反の観点から任意後見人は「身元保証人」にはなれないかもしれないけれど、病院や施設のお支払いを代理で任意後見人が行い、亡くなった時にはご遺体を引き取れば病院や施設が求めていることはできると考えます。

任意後見契約と財産管理委任契約、死後事務委任契約を結んでおけば、病院の「身元保証」にサインしてもらうためだけに数十万円のお金を身元保証会社に払う必要はないと私は思います。


実際に被後見人が入院する時には病院から記入を求められる書類の「身元保証人」というところには二重線を引いて「成年後見人」と書きかえて提出します。この時、身元保証会社と成年後見人が代理で契約することはありませんし、病院側もこの対応方法に問題があるとはいいません。施設の入所時の契約書でもそうです。身元保証会社との契約は必須ではないのです。

【結論】

身元保証人は必須ではありません。

しかし、完全なおひとり様の場合は専門家と任意後見契約と財産管理委任契約、死後事務委任契約をしておく、或いは信頼できる知人に緊急時はお金の支払いや緊急連絡先になることを頼める関係性を築いておくことは必要かと思います。

私は施設や病院に入る時だけ登場する身元保証会社と契約するより任意後見受任者と見守り契約を結び、1ヶ月に1回面談をしながら人生の伴走者になってもらう方が心強いのではないかと考えています。