時空を超えて

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時空を超えてー木々高太郎の雑記ー⑩うすずみさくら

◆新春”朗読への招待”と言うのをラジオで3日間に亘り放送していた。昨年物故した司馬遼太郎、遠藤周作、宇野千代の作品が取り上げられていた。優等生の司馬、自由奔放な遠藤の代表作品の一部を安岡章太郎等の朗読ありコメントありで、 […]

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時空を超えてー木々高太郎の雑記ー⑨くれ

◆暮れも押し迫り、愈々どうにもならなくなった若い夫婦もんは、借金取りから逃れる為に家を出て、町はずれにある庚甲堂でとりあえず一夜を明かそうとした。ところが傍に誰かがいる。子供である。解いた事もない髪を肩まで垂らし、裾の切 […]

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時空を超えてー木々高太郎の雑記ー⑧なまこ

◆五月の那須を、吹き渡る爽やかな風の心地良さに、芭蕉と曽良は、ついうかうかと半月ばかり過ごしてしまった様だ。 ◆万事に行き届き旅なれた曽良にすべて任せた芭蕉は、土地の可愛らしい少女とも馴染みになった。女の子の名前は大変珍 […]

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時空を超えてー木々高太郎の雑記ー⑦やなぎだる

◆母の名は 親仁の 腕に萎びて居小さな庭の鉢植の菊の蕾が大分大きくなってきた むつかしい顔をした親仁(おやじ)は、時々ポンポンと煙管で莨盆の縁を叩いている。母親は、毎度の如く伜にガミガミ小言を云っている。大体お前の友達が […]

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時空を超えてー木々高太郎の雑記ー⑥きく

◆今日は待ちに待った重陽の節句である。加古の里に住む左内は、遠くに出雲へ下った義兄の宗右エ門が必ず帰ってくると約束した日が今日なので、朝から落ち着かなかった。秋の空、冷えた空気に庭の菊の花の香りが漂ってくる。日がら待ち暮 […]

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